流感（インフルエンザ）

インフルエンザの発症リスク

誰でもインフルエンザにかかる可能性があります。しかし、次の場合はインフルエンザにかかる可能性が高くなります：

• 免疫力が弱い

• インフルエンザのウイルスにさらされる可能性のある医療現場で働いている

• インフルエンザにかかっている人と一緒に暮らしている、または働いている

• アドバイスどおりにインフルエンザ予防接種を受けていない

• 多くの人たちと一緒に暮らしている。これは、介護施設、養護施設、シェルターまたはグループホームなどで生活している場合にあてはまります。

インフルエンザはどのように広がりますか？

インフルエンザはウイルスによって引き起こされます。ウイルスは、インフルエンザにかかった人が咳をしたり、くしゃみをしたり、笑ったり、話したりすると、空気中に放出される飛沫を介して広がります。この飛沫を吸い込むと感染する可能性があります。飛沫が付着している表面に触れた手で、目、鼻、または口を触れることで感染する可能性もあります。使用済みのティッシュに触れたり、感染者が使用した食器、コップ、歯ブラシを共有したりすると、ウイルスに感染する場合があります。

インフルエンザの症状

インフルエンザの症状はすぐに始まる傾向があります。症状は数日から数週間続きます。次のようなものがあります：

• 通常より高い熱 100.4° F ( 38°C ) と悪寒

• 喉の痛みと頭痛

• 乾いた咳

• 鼻水

• 倦怠感と脱力感

• 筋肉痛

• 頭痛

• 嘔吐と下痢

インフルエンザによる合併症を発症するリスクが高い人

一部の人々にとって、インフルエンザは非常に深刻な影響をおよぼします。合併症のリスクは次の場合に大きくなります：

• 5 歳未満の子供

• 65歳以上の大人

• 糖尿病や心臓、腎臓、肺の病気などの慢性疾患を持つ人

• 老人ホームや長期治療施設に入居している人

免疫力の弱い方もリスクが高くなります。次のような方たちです：

• HIV/AIDS に感染している

• がんを患っている

• 臓器移植を受けたことがある

• 免疫抑制剤を服用している

インフルエンザはどのように診断される？

医師は症状だけに基づいてインフルエンザを疑うかもしれません。ただし、他の感染症でもインフルエンザに似た症状が現れる場合があります。インフルエンザ、RS ウイルス、COVID-19 は似たような症状が現れることがあります。診断を確定するために、医師は滅菌綿棒を使用して鼻や喉を拭い、検査のために研究所に送ることがあります。

インフルエンザの治療

インフルエンザは通常7日ほどで良くなります。場合によっては、医師が抗ウイルス剤による治療を勧めることがあります。これにより早く回復できるかもしれません。また、合併症のリスクと重症度を軽減する可能性があります。薬の効能を上げるには、症状が出始めてからできるだけ早く服用する必要があります。48時間以内に服用するのがベストです。

インフルエンザから肺炎やその他の重篤な病気を発症した場合は、入院する必要があるかもしれません。

インフルエンザの症状を和らげる方法

• 水分をしっかり摂る。水分とは、水、ジュース、または温かいスープなどです。通常の排尿量を保つために十分な量の水分を摂ることが基本原則です。

• しっかりと身体を休める。

• 熱と痛みの緩和については、どうするすべきか医師に尋ねてください。子供や十代の若者にアスピリンを与えないでください。ライ症候群と呼ばれる稀ですが深刻な病気を引き起こす恐れがあります。この症候群は肝臓と脳に影響を与えます。

• 自分のタバコの煙でも他人のタバコの煙でも、タバコの煙には近づかないようにしてください。

• 咳を和らげるために、温かい蒸気シャワーを浴びましょう。

• 喉が痛い場合は、温かい塩水でうがいをしたり、氷をなめたり、蜂蜜と絞りたてのレモン汁を入れたお湯を飲んだりすると効果があります。

• 熱が 100.4° F ( 38°C ) 以上ある場合は、医師に連絡してください。めまい、立ちくらみ、または呼吸困難がある場合も、医師に連絡してください。

感染を広げないために

• 頻繁に手を洗う。特に咳やくしゃみをした後は、頻繁に手を洗ってください。水で洗えない場合は、少なくとも60%のアルコールを含むアルコールベースのハンドクリーナーで手をきれいにします。

• 咳やくしゃみをするときはティッシュで口を覆います。使ったティッシュを捨てて手を洗います。ティッシュがない場合は、ひじを曲げて口を覆って咳やくしゃみをします。

• 食べ物、フォークやスプーン、コップ、歯ブラシを他の人と共有しないでください。

• 発熱や悪寒がなくなってから少なくとも24時間は家にいてください。薬の中には熱を下げるものもあります。薬の服用を中止するときは、体温を確認してください。 

インフルエンザの予防

• インフルエンザを予防する最善の方法の1つは、毎年インフルエンザ予防接種を受けることです。医療専門家は、稀な例外を除き、生後6ヵ月以上のすべての人に毎年インフルエンザ予防接種を受けることを推奨しています。これには妊婦も含まれます。インフルエンザワクチンは卵アレルギーのある方達にも推奨されています。以下の場合は、ワクチン接種を受ける前に医療提供者に相談してください：

  • 予防接種予定日に体調が悪くなった。

  • インフルエンザワクチン接種で重篤な反応を起こしたことがある

  • 重度の麻痺性疾患であるギランバレー症候群（GBS）を患ったことがある

• 医師は、お住まいの地域でインフルエンザ予防接種が摂取可能になり次第、毎年受けることを勧めています。インフルエンザのウイルス株は毎年変化するため。ワクチンもこれに伴って毎年変化します。これが次のインフルエンザシーズンで流行が予測されるインフルエンザウイルスの予防に役立っています。ワクチン注射にはさまざまな形態があります。ほとんどの場合、筋肉注射で投与されます。点鼻薬は、2歳から49歳までの健康で妊娠していない人が利用できます。針のない形態は、ジェット注射器と呼ばれます。ワクチンの液が高圧で発射され、皮膚を貫通して筋肉内に到達するというものです。この形態は、18〜64歳の一部の人に使用されています。どの方法の予防接種が適しているか、医師に相談してください。

• 頻繁に手を洗う。手洗いは、感染の拡大を防ぐのに役立つ実証済みの方法です。

• 少なくとも60%のアルコールを含むアルコールベースのハンドクリーナーを携帯してください。石鹸や水が使えないときに使ってください。その後、できるだけ早く手を洗ってください。

• 目、鼻、口に手で触れないようにしてください。

• 自宅や職場では、電話、コンピューターのキーボード、おもちゃを消毒用ワイプで頻繁に拭いてください。

• インフルエンザまたはインフルエンザの症状を持っている他の人と密に接触しないでください。インフルエンザにかかっている人の周りにいる場合は、口と鼻を覆う適切なマスクを着用してください。

手洗いのアドバイス

手洗いは、一般的な感染症の多くを予防する最良の方法の1つです。インフルエンザにかかっている人の世話をしたり、訪問したりする場合は、部屋に出入りするたびに手を洗ってください。次の手順を実行します

• 清潔な流水とたっぷりの石鹸を使用してください。手をよくこすり合わせます。

• 手全体、爪の下、指の間、手首をきれいにします。

• 少なくとも 20 秒間手を洗います。

• 水は指先に流れ落ちるように、手首に汚れた水が流れてこないようにして石鹸を洗い流します。

• しっかりと手を乾かします。ペーパータオルを使って蛇口を締めてドアノブを掴んで扉を開くようにします。

アルコールベースの手の除菌用ローションの使用

石けんや水が使えない場合は、60%以上のアルコール消毒液を使用してください。次の手順を実行します

• 手のすべての表面を覆うのに十分な量の除菌用ローションを手に塗ってください。

• 手を勢いよくこすり合わせます。手の甲、手のひら、指の間、手首をきれいにします。

• ジェルがなくなり、手が乾くまでこすり合わせます。ジェルは20秒ぐらいで乾燥します。

医療現場でのインフルエンザの予防

インフルエンザは、病院や介護施設の人々にとって大きな懸念事項です。インフルエンザの蔓延を防ぐために、多くの病院や老人ホームで次の措置を講じています。

• 医療従事者は、各患者の治療の前後に手を洗うか、アルコールベースのハンドクリーナーを使用します。

• インフルエンザにかかっている人には個室とバスルームを割り当てるか。同じ感染症を患っている人と部屋を共有してもらいます。

• インフルエンザのリスクが高く、まだ感染していない人は、インフルエンザと肺炎のワクチンを接種することをお勧めします。

• すべての医療従事者はインフルエンザの予防接種を受けることが奨励または義務付けられています。